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美依の両親は大学時代からの付き合いで,周りからもうらやまれる美男美女(性格も申し分ない)カップだったらしい。
和也が大学を出てから籍を入れ,二つしたの千夏(チカ)が大学を卒業してすぐに美依ができたのだった。
こんな二人から生まれた美依の容姿は母親譲りの小顔でくっきり二重な上に桜色をした頬と唇。そしてパーマをあてたセミロングの髪は父親謙りの薄茶色をしていた。
三人で外を歩くと近所の人たちがよく寄ってきて物をくれていた。
「お父さん!お母さんを甘やかしちゃだめだってばぁ!」
美依は和也の向かえの席に腰をかけ,用意されていたフレンチトーストにかぶりついた。
「父さんはいつでも千夏の味方さ。」
和也は台所にいた千夏に優しく微笑んだ。
「和也さん…。」
千夏は頬を赤くしながら和也をみつめた。
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