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立ち上がった千昭を目で追って行くと、ドアを開けてウォークインクローゼットの中に入っていった。
暫くすると、洋服を取り出してベッドに投げ捨てる。
するといきなりズボンを脱ごうとしているではないか。
七瀬は慌てて、背を向けた。
(一言くらい言ってよっ)
「もういいぞ」
振り返ると千昭は制服姿だった。
真っ白なシャツに、黒のスラックス。シャツのボタンは第二まで開けていてネクタイも緩めだった。
コンコン
唐突にノック音が聞こえた。
「何だ?」
「千昭様、七瀬様の制服をお持ち致しました」
声の主は和臣のようだ。
「入れ」
入室に許可を得て、和臣が二つの箱を抱えて入ってきた。
「七瀬様。こちらが貴女様の制服です」
受け取った箱を開けると、新品の服が入っていた。
白いシャツが長いのと短いのと二種類。スカートは灰色を基盤としてピンクと白のチェック。可愛らしいデザインだ。
「それと、此方はローファーです」
和臣がもう一つの箱から茶色のピカピカの革靴だ。
可愛らしい制服に、新しい靴。それらに七瀬は戸惑いを隠せずに和臣を見る。
和臣はどうしたのかと心配そうに視線を返していたが、思い出したように突然言い出した。
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