Rクラス

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◇◆◇ 携帯を購入後、七瀬たち五人は帰宅するために車に乗りんで約1時間弱。 七瀬は千昭の家までこんなに遠かったかと不思議に思いながら到着するのを待った。 「さ、着いたよ」 次々に車を降りていき、最後に七瀬が降りた。 しかし、そこは見覚えのない場所で辺りは沢山の木々が生い茂っていた。 思わず近くにいた悠の袖を引っ張った。 『ここ…どこ?』 「…七瀬のかん」 「あーあー!!七瀬ちゃん、安心して!着いてきたら分かるから、ね?」 悠の言葉に突然恭也の横槍が入ってきた。 恭也の言うとおり、大人しく四人に着いていった。 木々の間を通り抜けていき、次第に前方に灯りが見えてくる。 広い場所に出たと思った瞬間。 パン、パン、パン!! 連続的にクラッカーが鳴り響き、桜吹雪も舞い散った。 音に驚いてぎゅっと瞑っていた目をゆっくり開けると、そこにはRクラスのみんながいた。 いくつかのテーブルにはそれぞれ豪華な料理が並べられていた。 「「ナナ!」」 「Rクラスに」 「ようこそ!」 いつ接近したのかいきなり目前に空海ブラザーズが顔を出して揃って言う。 いきなりの事で七瀬は驚き呆然としていた。 「今日、歓迎するって言ったじゃない」 みちるが近寄って来てポンポンと優しく頭を撫で話しかけて来た。 そういえば、そうだと思い出す。 「そーいや、千昭の奴は?てっきり一緒かと思っとったんやけど」 「あれ?僕はそっちに居ると思ってたんだけど」 直洋も恭也も他の皆も千昭の居場所を知らないようだ。 「もう夕方ですし、先に食べていましょう。そのうち来るでしょうから」 薫が冷静に皆を促して小さなパーティがはじまった。 テーブルに並べられている料理はどれも美味しく、それぞれ雑談しながら楽しんでいた。
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