最高の朝

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その猫は真っ赤な首輪をして、真ん中に金色の大きな鈴の付いたメス猫だった。 歳はおそらくぼくより上だろう。 多少風格がある。 近くの金持ちの家の猫だろう。 すると、白い猫は喋りだした。 「君はあのじぃじに飼われてるのかな?」 「じぃじ?おじいさんのこと?」 「じぃじだよ、ここら一帯の人々はあの人をじぃじと言うんだ」 「へぇー初耳です、それでどうかしましたか?」 「あの人はすごい人なんだ、お前菌とか持ってないだろうな?」 「なっ…」 イラッと来た。 イラッと。
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