朦朧

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「まあ、いいや。俺は暑かったから。コイツも暑かったんじゃない?」     未だ、笑いながら話す義隆の言葉に、納得する         「そう?いい加減、邪魔、退いて」       僕の言葉に、義隆は素直に退いた                 零をベッドの真ん中に移した時に、無くなっていた掛布団の存在に気がつく       「布団は?」   暑いと言っていたから剥いだのは、予測出来た         「脱衣場。でも、使えない」     「何故?」     「この餓鬼が吐いた」         「零は、吐く位、体調が良くないのに、廊下で寝たの?」     「そうだな」     「義隆。具合が悪いと知っていて、零が出て行くのを止めなかったの?」        
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