朦朧

2/18
215人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
意識が朦朧とするのは、眠りたくても、眠れなかった証だと思う             背中を思いきり押された勢いで、崩れ落ちる           「何?」   扉の向こうには、不思議そうなアキの声     部屋から出ようと、扉を開けたら、おれにぶつかった反動で、また閉まったのだから、当たり前の反応だと思う           「零?何しているの?」   アキが出れるように、身を退けると、アキが見下ろしていた       「アキ、おはよ」     「おはよう。零は廊下で何をしているの?」     「寝てた」   本当は、一睡も出来なかったけど         「ベッドで寝なかったの?」     「うん」     「何で?」         その質問に、思わず、笑いが込み上げてきた        
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!