朦朧

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        カーテンの隙間から差す明るい光に、自然と目が覚める       起き上がり、シャツに袖を通す           着替えを終えて、朝食を作りに行こうと、扉を開けると、鈍い音の後、開けたはずの扉が閉まる           「何?」         もう一度、開くと、零が居た       昨日、出してくれと頼まれたタオルケットにくるまって、僕を見上げて、朝の挨拶をする     心なしか、顔が青白いと言うか、頬に赤みが無いと言うか、『疲れてる』が合っているのか?               「おはよう。零は廊下で何をしているの?」     「寝てた」     「何で?」           廊下は部屋と部屋を繋ぐ物で、決して睡眠を取る場所ではない   何の為に寝室を与えているのか、分からなくなる        
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