「弁当」

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さてさて、とにもかくにも弁当タイムだ いつもはほかほか弁当がすでに冷え切っていることを他のクラスメートに悟られまいと無意味にホクホク言いながら食べていたわけだが、今日の僕は違う 人の目を気にせず、実にゆったりとした気持ちで弁当が食べられるんだ ああ、なんと幸せな事だろうか 早速弁当を包んでいる唐草模様のランチマットを解き、中からアディダスの弁当箱を取り出した この時点で何かしらの違和感は感じていたのだが、それよりも早く中身が見たいという気持ちがそれを払拭していた フタを開けんとする手に震えが走る
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