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「虐めじゃない?!立派な虐めじゃないか!!」
俺は思わず声を荒げた。
†††
俺は中学時代、虐めにあった事がある。
入学早々、喧嘩したら、クラスの皆にハブられた。
正直、俺は虐める人間は大嫌いだ。
軽蔑さえしている。
大勢の人間で一人の人間を虐めるなんて、卑怯じゃないか。
「何カッカしてんの?煩いな~」
その声に振り返ると光司が立っていた。
さっきの奴はいつの間にかいなくなっていた。
†††
「二川と話してた訳?」
光司は冷めた眼差しで近付いてくる。
「まぁ、俺と関わるなって話しだろ?」
「…」
俺は光司の目を見られず、俯いた。
「そうしとけ。」
「…何でだよ!」
「俺と友達なんかなったって、ろくな事ないし、俺は友人募集なんかしてない。」
「…何で?」
「俺には友人は必要ない。」
「…嫌だ。」
俺は唇を噛み締めて呟いた。
「…何?」
「俺は七瀬の味方になる。あいつらの仲間なんかごめんだ。」
光司は一瞬目を大きく開くと、溜息をついた。
「…好きにしろ。俺は知らない。」
光司はヒラヒラと手を振ると、教室に入っていった。
俺も後から着いて走っていった。
†††
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