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あの日……。
哲平と最後に会った、あの日。
哲平が言った。
「記憶戻ったんだろ?やり直さないか?」
やり直せるはずは
無い…。
だって結婚したんだから。
『……。』
「俺、絶対綾香の事迎えに行くから。」
『私はもう…好きじゃない』
精一杯の嘘…。
「それでも、俺は諦めないよ」
私はそこから逃げ出したんだ。
真っ直ぐに私を見る哲平の目から、逃げ出した…。
さっき迄の決心が鈍ってしまいそうだったから…。
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