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―半年後
あの後、鳴海と私はパパと哲平に頭を下げて、
援助の協力をして貰える事になった。
私も少しずつ、鳴海のサポートに回った。
体調に充分注意しながら…。
そう、私のお腹の中には小さな命が宿っているんだ。
あの日、辛かったあの時…
奇跡的に授かった命の音は、
少しずつ大きく、力強く……。
「じゃあ、東城さん。分娩室に行きましょうね」
『はい』
「綾香、頑張れっ!」
『うん!』
私は鳴海の手をギュッと握りしめた。
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