異邦人

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自分ではまだまだ大丈夫だと思っていたが、イスに座るとドッと睡魔が襲ってきた。   頭の中がグラグラする…   はやく布団で横になりたい。 こりゃあ、明日は二日酔いだな…。   そんな事をボーっと考えながら、車の揺れに体を預ける。   カンカンカン…   踏み切りの音…   「…藤、起きろ、佐藤!」   「…!」   オレ達の乗ったタクシーは遮断機と遮断機の間で停車していた。   運転手は…寝てる。 さっきは気付かなかったが、だいぶ酒臭い。   「そうだ、早く出ないと!」   しかし、ドアは開かない。中から開かないようロックされているようだ。   「クソ、なんなんだこのタクシーは!おい、起きろ!」   そして、ライトがオレ達を照らし出した。  
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