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真由の勤めている会社は大手企業の下請けの小さな商事会社だ。 最近は正社員を雇わず 派遣で入社してくる者も多い。取り分け真由の所属している 営業2課は 半分近くが派遣社員で構成されていた。
いつものように親友のリカとランチをとっていると 隣りのテーブルから「いい男見つけたの 歳は28才 外資系の会社のエリートよあなたも登録しなさいよ」「えぇ 出会い系でしょう?ヤバくないなんか頭の禿た親父あたり登録してそうで嫌だなぁ」「そんな事ないって中には医者や弁護士 有名企業の人ばかりよ。出会い系って誤解されるけどそんな事ないって」
「なぁにあの人達 昼間から出会い系の話しなんかしちゃって 気分悪いよね」「うん…」出会い系サイト 真由もその存在は知っている。でもあまり良いイメージを持ってはいなかった。援助交際 ストーカー 殺人 出会い系で知り合い 怨恨からの殺人事件のニュースを見る度に なんでそこまでして出合う必要があるのか 正直 怖いといったイメージしかなかった。
「ねぇ イタリアンの美味しいお店見つけたんだけど今度行ってみない?」リカの言葉が耳に入ってこなかった。「真由聞いてるの?」ハッと我にかえり「ごめん 行こうフレンチなんて久し振りだなぁ」「やっぱり聞いてない!イタリアンって言ったのよ。真由どうしちゃったの まさか出合い系の…」「違うよ何言ってるの ごめん最近疲れているのかも…イタリアン行こうよ。」そう答えた真由だったが 頭の中では出合い系の事ばかり考えていた。
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