28人が本棚に入れています
本棚に追加
大音響で叫んだ。
頭ががんがんした。
何でこんなにも叫んでしまうのか。
何でわざわざ関係にヒビを入れようとしてるのか。
わからない。
わからなくて、怒りがこれでもかというほど込み上げてきた。
「…何言ってんの」
「・・・・・」
彼女の鋭い視線に、少しでも臆してしまった自分を呪った。
「貴方、私の彼氏でしょ?」
「…嘘だろ」
「は?」
「俺が彼氏だなんて嘘なんだろって言ってんだよ!」
「…何キレてんの。意味解んない」
彼女は手に持っていたバッグを無造作にベッドに投げつけた。
「あんたが彼氏じゃなかったら、私は一体誰と寝てんのよ」
「あいつだろ?」
「あいつ?」
「トシキ、とかいう奴」
彼女は、しばらく何も言わず。
いきなり、爆笑した。
最初のコメントを投稿しよう!