終わり

4/7
前へ
/67ページ
次へ
大音響で叫んだ。 頭ががんがんした。 何でこんなにも叫んでしまうのか。 何でわざわざ関係にヒビを入れようとしてるのか。 わからない。 わからなくて、怒りがこれでもかというほど込み上げてきた。 「…何言ってんの」 「・・・・・」 彼女の鋭い視線に、少しでも臆してしまった自分を呪った。 「貴方、私の彼氏でしょ?」 「…嘘だろ」 「は?」 「俺が彼氏だなんて嘘なんだろって言ってんだよ!」 「…何キレてんの。意味解んない」 彼女は手に持っていたバッグを無造作にベッドに投げつけた。 「あんたが彼氏じゃなかったら、私は一体誰と寝てんのよ」 「あいつだろ?」 「あいつ?」 「トシキ、とかいう奴」 彼女は、しばらく何も言わず。 いきなり、爆笑した。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加