濡れる窓ガラス

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「そんなに遠くに行っていいのかな?」 「言わなきゃ良いじゃん。」 「ちょっと怖い」 「朝早くに家出て夕方までに戻れば良いじゃん。」 「うん。」 アヤの笑顔が消えた。 私は水色のブラウスをいきなり脱ぎ始めた。 ミニスカートとブラジャー1枚 「りな、何してるの?」 少し肌寒い雨の中橋の下で私は水色のブラウスを振り回した アヤはびっくりしていた 「だって濡れたんだもん」 私は一人ではしゃいだ。 アヤもTシャツを脱いで振り回し始めた。 「気持ちいいね。」 「でしょ?ほんとは全部脱ぎたいくらいだけどね。」 私は周りも見ずに走り出した。 少し暖かい雨に当たって その滴を体が弾き返していた 生きている感じがした。 セックスなんかと違う快感 解放感 野放しの15歳。 何も怖い物なんて無かった。 死んでも構わないって これ以上楽しい物なんていらない 私が私で居られるのは こうやって突拍子もない事をして 新しい発見をしたとき。 今私は生きている この時 この時代を確実に
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