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「あったあった。いっぱいある。」
「ほんとだね。」
サイズが豊富でやや高めの服屋さん
「リナ、後ろ向いてて」
「なんで?」
「アヤが選ぶから。」
「わかった。お金は渡しとくね。」
「うん、ありがとう。」
お店の外に出て辺りを見回していた
なんだか甘い匂いがする
その方向に向かって歩いていった
クレープ屋さんがある
アヤに食べさせてあげようと思った。
歩きすぎて足も痛いしちょっと疲れたので
休憩をここで取ろうと考えた。
さっきのお店に戻るとアヤがいない。
慌てて店員さんに問いただした
私の出ていった方向とは逆に歩いていった様だ。
まだ近くにいるはず。
血相を変えて店を飛び出た
「アヤっ!!アヤっ!!どこ?!」
人目も気にせず大声で叫んだ。
「リナ!!こっちこっち。」
曲がってすぐの所にアヤはいた
知らない人と二人で。
黒いスーツを着たお兄さんがアヤと話している
近づいて行くと内容が分かってきた。
「アヤさんのお友達ですね?うちでちょこっとお小遣い稼がない?1時間で沢山貰えるんだけど。」
「ねぇりな、やってみようよ」
私はアヤの手を引いて男から少し離した
「私たちがいくつか知ってますか?」
「うん。15歳でしょ?ただ座って話してるだけでいいんだよ。それにアヤちゃんたちが何も言わなきゃ警察とかにも学校にもバレないから。」
私はわざと大声でしゃべった
「15歳ってバイトとかして良いんですか?一時間で稼げる仕事って面白いですね。」
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