クロネコクロロ

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仲間がいなくなって一人ぼっちになった私。 そんな私を見つけてくれたのが裕真くんだった。 三ヶ月前。 暗い路地裏でお腹をすかせて倒れこんでいた私。 たった一人でこの都会の中を生き抜くのは大変なことだった。 「ニャー…ニャー…」 私は救いを求めるように弱々しく鳴いた。 つらい…ひとりは嫌だよ…。 「ニャー…」 さらに弱まっていく声。 もうだめだとあきらめかけたその時、 一人の少年が私に気付いてくれた。 「どうしたの?大丈夫?」 彼は私の頭を優しく撫でた。 それは、私にとって初めての感覚だった。 あたたかい…。 猫に涙なんてない。 だけど確実に私は泣いていた。 ただただ、嬉しくて泣いていた。 その後、彼は私に飲み物と食べ物をくれた。 それはたいしたものじゃなかったけど、私にとっては今までで一番おいしかった。 この大都会で初めてヒトのあたたかさに触れた瞬間だった…。
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