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「誰も居ない~★ラッキー!」
「ん~♪風が気持ちいいね」
「うん♪まじ最高ー」
さっき泣いてたのが
嘘のように
私達は他愛もない会話を
しながら
笑いあった。
「うちらッてさ~」
「うん??」
「絶対誰か欠けてたら成り立たないよね!」
屋上に寝そべりながら
瑠優は嬉しそうに笑った。
「当ったり前じゃん!」
「うちらは3人で1セット!!」
「一生親友だよ!!」
皆で笑いあった。
大声で笑った。
その言葉が
嬉しかったから。
数分後…
-ガチャ-
扉の開く音で目が覚めた。
「あ…いつのまにか寝てたんだ。」
まだ覚醒しない目を擦り
ンーッと空に向け腕を伸ばす。
「あ...起こしちゃ…可哀想だよねっ」
隣にはスヤスヤ寝息を立てる
瑠優と優里が居た。
私はそーっと
二人を起こさない様に
起き上がり、
フェンス越しに空を見た。
綺麗...今日は青空だぁ..
そんな事を思っていると
「あ…先客……」
後ろから声がした。
振り向くと、そこには
黒くて短い髪を風に揺らした
長身の男子生徒が立っていた。
何処かで会った様な気がする..
「あ…っ!補習で追い出されてた3人組の…!!」
思いだした私は
思わず口を滑らせしまい
慌てて自分の口を
両手で抑えた。
「あぁ?……お前確か彰がナンパしてた女…」
自分も思いだしたらしく
その男子生徒は
ジッと私を見つめた。
-ドキンッ..-
思わず、
その整った顔と
何もかも見透かす様な
綺麗な瞳に
心臓が高鳴ってしまった。
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