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しかし、見えるのは洗濯機の側面と、真上の部分だけだった。
枯れ葉1枚見当たらない。
確かに洗濯機の上に落ちたのを見た。
あの時の事をよく思い出してみると、あの『小さいオッサン』は、ホースの止め金の所に寄り掛かっていた。
推測に過ぎないが、ブラウスのボタンを留めて、疲れてあそこで休んでいたのではないだろうか、と思ったのだ。
とすると、また休んでいるのかもしれない、そう思うと、彼女は自分の制服のブラウスに目をやった。
留まっている。
ブラウスのボタンは、上から下まで全てのボタンが留められていたのだ。
今度ばかりは熱のせいではない。
今日は風邪などひいていないし、確実にボタンは1番上だけを留めて干したのだ。
そう確信すると、彼女は確かめずにはいられなかった。
今度は信じてもらう為に、証拠の写メを撮ろうと、携帯を掴んで立ち上がっていた。
そしてゆっくりと、窓際に近付いて行ったのです。
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