バイオハザードアウトブレイク

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~序章~ カビ臭く湿った空気の漂う地下施設、一般人は入ることの出来ないそこは今阿鼻叫喚の地と化していた。 ガスマスクに防弾チョッキを着て武装した男達がこの世の物とは思えぬ異形の生物と対峙していた。 男達は『それ』に向かって無数の弾丸を浴びせていたが、その生物にはほとんど効いていないようだ。 その生物は長い腕を振り数人の男を払いのけた。 『それ』の圧倒的な力に払われた者たちは皆事切れていた。 腰の抜けた男が後ずさりしながらマシンガンを撃ち込むが、何でも無いかのように『それ』は巨大な爪を男の腹に突き刺した。 男は事切れたが持ち主の手を離れたマシンガンは未だに地面で跳ね回りながら銃弾と薬莢をばらまいていた。 どこからか涌いてきたネズミ達が男達の死体を貪っていた。 『それ』が去った後、腹を裂かれながらもかろうじて意識のあった男が倒れながら考えた 「なぜ、人間はあんな物を創り出してしまったんだ…人間は…化学の進歩と共に…滅亡に…近づい…て…」 その人類の化学力の暴走の魔の手がアメリカ中西部、ラクーンシティに広がろうとしていた…
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