零下~BELOW FREEZING POINT~

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そう思いヨーコはザックからデザートイーグルを取り出した。 手にギリギリ収まるほどの大きさで撃てるか心配だったがやらない訳にはいかない。ヨーコはしっかりと構えてG変異体に向けてトリガーを引いた。 撃った瞬間かなりの衝撃が伝わる。手から吹き飛びそうな程だ。しかし弾はかろうじて命中した。『ハンドキャノン』の異名に恥じない威力なのがG変異体の苦しみ方で想像できた。 しかしまだG変異体は倒れはせず、今度は目標をヨーコ達に変更してきた。 足は遅いが腕のリーチは長く、逃げれるかはわからない。G変異体は着実にこちらへ向かってくる。ヨーコはありったけの弾を撃ち込んだ。衝撃の強さに肩が悲鳴を上げるが必死に耐える。G変異体は大きくよろめいたものの、まだ生きている。 弾は無くなった。あったとしても恐らくもう撃てない。ジョージも立っているのがやっとの状態、アリッサの銃では威力不足だ。G変異体は今汽車のレールの上にいる。ヨーコのいる所までは5メートル足らず。諦めかけたその時、汽車が動き出しG変異体に突撃した。 「ギャアァァァァ!!」G変異体は断末魔の声を上げて倒れた。汽車はアリッサが外の制御パネルで動かしていた。 「やっと死んだ?ホントしぶといわね」 アリッサが溜め息混じりに言った。 その後シャッターを開けて汽車は走り出した。 三人は目の前で起こった出来事がまだ信じられなかった。あんな化け物がこの街にいたなんて… 生きて脱出できたものの、心には底知れぬ不安を抱いていた。 外は夜が明けようとしていた。   To be continued...
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