約束とは守る為にあるのだ!と誰かが言っていた

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わたしは楠木 花梨。 職業は小学校5年生。 普通の、本当に普通の女の子。 …でも、実は誰にも言えない秘密があるの。 それはね… わたしが魔法少女マジカル花梨だって事! …なんて事は無いんだよなぁ。 世の中は不公平だ。 わたしの周りには魔法少女が知る限り二人は居るのに何故、わたしは魔法少女になれないんだろう…。 『二人も居るんかいっ!』 可愛くないから? 可愛くないからなの? 神様のばっきゃろぉうっ!! あ、でも一つだけ…わたしにも変った事はあったりする。 『あれ、もしかして僕の事かな?』 そうそう、この声。 少し前から頭の中に話し掛けてくるウザった…おっと、間違えた間違えた。 とーっても素敵ツッコミを披露してくれる声だけの存在。 声を聞く限りでは多分、男の人だろうと思うんだけど、何故だか、わたしにしか声は聞こえないらしい。色々と謎だ。 「ちょっと、花梨聞いてんの?」 その不機嫌そうな声にハッとして前を見ると、肩の下辺りまでの長めの黒髪を後ろで綺麗に縛り上げたポニーテール女が此方を眉間にシワを寄せ怪訝そうに見ていた。 「あ、ごめん…全然聞いて…たよぉっ!!  侑子ってば、わたしが話を聞いてない事なんて今まであった?」 危ない危ない、ここで聞いてないなんて言っちゃったら侑子に血祭りに上げられちゃう。 一応、わたし聞いてましたけど、何か?的な感じで言ったからバレてはないはず!! 『な、何だそれ…』 ツッコミの分際で、一々ツッコむんじゃないっ!! 『え、ちょ…ツッコミの仕事はツッコむ事じゃ…』 まぁ、聞いてなくても何を話してたのかは予想出来るけど…。 『うん、綺麗にスルーされたぁっ』    image=355864276.jpg
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