悲恋の頃に…

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けど、俺を抱いた人は ほとんど次の日には死んでいった。 名前も知らない悲しい男達 即死出来ないモノは 痛みに狂い、涙を流しながら 死んでいった そんな男達を見ていて 俺もいつか殺されるのか そんな恐怖が襲ってきた 連れて来られた時とは また違う恐怖。 恐怖だけでもおかしくなりそうなのに ここでは俺は ただの玩具。 現代程ではないけど 同性が好きな方も居る訳で 俺は 餓えた 沢山の獣の なされるがまま。 愛の無い行為、 何度、 死のうかと思っただろう… 何度 逃げ出そうと思っただろう… そんなことを考えている今も 優しいなんてほど遠い そんなモンの欠片もない やっぱり 狂った行為の最中なわけ。 まぁ、 死さえも自分の思うようにはいかないんだから 考えても 仕方がない事なのだけれど…。 .
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