掲示板〔BBS〕

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奇妙な光景が広がっていた。 この部屋の主と…アシスタントに来た人(一応男)と猫一匹が正座をして無言で向き合う。 息が詰まるのは必須であるι 「これって面接になるんですよね?」 何処からともなく…彼は尋ねる。 猫はおとなしく座りじ~っと羚弥を見ている。 紗羽と名乗る彼が先に尋ねた答えは…猫之介の一言でうやむやになった。 「やっぱり不合格ですかにゃ?…僕を見掛けで判断するのは正しいと思いますが、僕はそこら辺にいる野良猫と一緒にしないで欲しいなり」 この猫はいっちょ前に蝶ネクタイを締めて毛並みも艶があり血統書はありそうな雰囲気である。 しかし興味の一端は、猫と紗羽の関係である。 飼い猫と主では無さそうですあるし、優しげな態度からも紗羽は普通の階級の育ちを持ち合わせて居るような雰囲気である。 「あの先日ははっきり申さなかった事は深くお詫び致します。ですが、人間社会で通用するか試して見たかったもので、不躾にも連れてきてしまいました」 相手が殊勝にも腰を低く丁重な馬鹿丁寧な喋る速度に、羚弥自身ドツボに既にはまっていた。 今更追い返す理由は無いが、猫に果たして何か役立つ事が有るのか損得勘定の疑念がよぎっていたι
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