*ゐち*

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「…ねこ?」   来たときにはいなかった筈。 この道を通って何分もたっていないのに、さっきいなかった猫がいた。   猫は真っ白で、だけど雨や泥で汚れてところどころ泥まみれになっていた。     傘をたたむ。もう服はびしょ濡れなんだから今更濡れたって変わらない。 子猫をゆっくりと抱き上げる。 首輪はしてない。 しかもよく見ると目はオッドアイだった。   何故そんなことをしたのか、 あのときのことはよく覚えていないけど、 俺は子猫を抱き上げ、そのまま家へつれて帰った。
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