243人が本棚に入れています
本棚に追加
/437ページ
新・政府が日本を制圧した後、日本中の治安は更に悪くなっていったが、学校には一校に一人、黄泉の精鋭が一人ずつ送り込まれていた。
その精鋭のおかげで日本の治安は辛うじて保たれていた。
亮佑には目的地が無く、長野県を訪れた後、宛もなく日本中を旅する事にした。
國丞高校の生き残りである生徒会の嘉浦達の消息は不明で、亮佑にも生死を確認する事もできない。
亮佑の旅は探し物を探す旅でありながら、仲間を探す旅でもあった。
亮佑に唯一残された仲間は咲子のみ。
亮佑は咲子を危険な目に合わさないためにも、咲子とは別行動を取り、咲子は瀧澤達に預けて亮佑は敵だらけの日本へとやってきていた。
亮佑にとって咲子は唯一残された仲間。
どんなに自分を犠牲にしても、咲子だけは守りたい。
國丞の一件は、亮佑を過保護にしたかもしれない。
亮佑には宛は無かったが、何かに導かれるように日本中を旅していった。
そして、亮佑は広島県にやって来ていた。
(ここには嘉浦さん達いるかな…?
ここには……"あれ"は無いだろうな…)
亮佑がふと横を見るとそこには壁。
そして、壁に貼られた一枚の紙。
(手配書……か?)
壁に貼られた紙には、亮佑の顔が書かれていた。
故に亮佑はフードを被り、顔を隠して歩いていた。
(俺も有名になったもんだ…。だが手配書にビビっていては人一人助ける事はできないな…)
亮佑は広島県の中央にある新・政府の施設へとやって来た。
最初のコメントを投稿しよう!