理由

4/5
前へ
/565ページ
次へ
「あぁ…確か家から5分足らずのところで迷子になって…」 洋一は必死に笑いを堪えながらそう言った。 「今は学校に行く際に三分の二の確率で辿り着けるわ。」 相変わらずの自慢にならない自慢話に洋一は懐かしさを感じた。 「当時からは想像出来ない成長ですね。 しかし、それでも心配には変わりない。 そこで提案です。 私が家まで迎えに行く。ーそれでどうですか?」 「ようするに一緒に行きたいんでしょう?」 「そうとも言いますね。」 「どうしてもって言うんならいいよ。」 あぁ…相変わらず強気だ。 「じゃあ、どうしてもです。」
/565ページ

最初のコメントを投稿しよう!

341人が本棚に入れています
本棚に追加