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‐真白Side‐
ひらり、ひらり。
舞い落ちる桜
ふわり、ふわり。
跳ねる髪の毛
からり。
扉を開けて‐‥‥
にこり と、微笑んだ。
「アメリカからの転校生だ。天城、簡単に自己紹介して。」
担任の言葉さえも、耳に入らない程。
身体中が心臓になったみたいに
どきり、どきりと
煩い‐‥‥
「天城千春と言います。アメリカに住んでましたが英語は苦手です。よろしくお願いします。」
本当に簡単な自己紹介。
だけど、、、
彼女の発した言葉1つ1つを頭の中で繰り返す。
天城千春‥‥‥。
それが
オレ、加治真白と千春の出会いだった‐‥‥。
‐1年後‐
「真白、メシにしよぉぜ?」
「おう。今日は弁当か?」
「んや、購買。付き合って♪」
「了解。」
ふわふわ乙女の筈だった千春ちゃんは、、、
見た目とは打って変わって男前の千春くん、でした。
、、、男子校な時点で女の子なわけないのに
馬鹿なオレは、千春に初恋を捧げた。
勿論、、、
それは1年経った今でも変わらないまま
オレ達は、中学最後の夏を迎えた。
日に日に、好きを蓄積させながら。
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