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ベッドの上で目覚めた彼女が最初に見たのは、白い天井だった。
眠気はなかったが、全身をひどい倦怠感が襲った。
「ここ…どこ?」
そこはそれほど広くはない個室で、室内は清潔感のある白で統一されていたが、ベッドのわきに置かれたテレビや引き出しなどは、薄くではあるがほこりをかぶっていた。
とりあえずだるさのある体をベッドから起こし、裸足のまま床に足をついた。
床のひんやりとした感触が足の裏から伝わってくる。
すると備え付けられた洗面台が目に入り、そこまで歩み寄った。
洗面台の鏡をのぞくとそこには乱れた茶髪のショートヘアーに、高校生にしてはやや幼い顔立ちの“田宮沙希”が映っていた。
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