144人が本棚に入れています
本棚に追加
異常者は今度は店員の首筋に食らいついた。
店員が断末魔の悲鳴を上げると同時に、加藤も悲鳴に似た叫びを上げると出入口へ向かい走り出した。
「ふざけんな!!」
店外へ出た加藤はすぐさま携帯電話を取り出し、110の順にボタンを押した。
「ありゃ一体なんだ…なんだよあいつ!喰いやがった!?」
すると、加藤は深夜の暗闇にまじって何かが自分に近づくのを感じ、辺りを見回した。
砂利を踏む足音は少しずつ彼との距離をつめ、やがて店の明かりがその姿をうつし出した。
今にも泣きそうな震えた声でつぶやいた。
「ウソ‥だろ?」
彼の視界には老若男女問わず、様々な姿の異常者がフラフラと近づいて来るのが見えた。
最初のコメントを投稿しよう!