未知の領域

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そのとき、 「とーもえっ♪」 後ろから何かが飛びついてきた! 「う…っ、…は、…」 思わず、うぉっと叫びそうになった俺。 寸前のところで飲み込んで、ばっと振り返った。 「あはっ♪奇襲成功ー。ほら、教室いこーよ。あれ?何?また手紙はいってたの?」 マシンガントークのように、朝からテンション高いその子の名前は…何だったかな。 たしか… 「…聡美?」 あ。思わず疑問系になった。 あんま驚いたから。 「うん?ほら、手紙かばんにしまいな?他のに見られたらうるさいよー」 けらけらと笑う…聡美、は…たしか、巴と同じクラスで… 「あ」 聡美、って…! 川西聡美…っ、見たことある顔だなぁって思ったら… 水泳部だ。 中学からずっとやってる子で結構速かったから覚えてる。 地区総体とかで何回かみたし。 ショートカットがよく似合う、明るい笑顔の活発的な女の子。 さっきの香澄ちゃんは肩上くらいまでの薄茶のふんわりヘアーでほのぼの天然ちゃんっぽいし。 聡美は活発なスポーツガール、かな。見た目からそのまんま。
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