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……っ
…胸が…っ、腕にあたる…っ
落ち着け俺。
女同士なんだから!今、俺は女なんだ!
挙動不審になったらおかしいだろ、きっとこんなの日常茶飯事なんだ!
そう思い込もうとはしたけど…俺の顔は赤くなったに違いない。
「やっぱ、具合悪いんでしょ?なんか顔、赤いよ。むしろこれは保健室かな、巴さん?」
ん?なんて。
聡美は俺の顔を覗き込んで…
…額と額あわせ…って、これ、普通する!?
女の子同士じゃ、これが常識なわけ?
違うよな!?
絶対違うよな?!
「あ、やっぱおかしい。ここは突っ込むとこだよ。おかーさんじゃあるまいしって」
聡美はそういって笑った。
何か恨めしい。
一人で動揺してる俺があほみたいだ。
「…」
言葉が出てこない。
今口を開いたら、男言葉になりそうで。
明らかに動揺してるから、俺。
「しょうがないなー。ほら、いこう?保健室にゴー。担任には私がうまくいっとくからー」
結局俺はそのまま、ペースを大きく乱したままの状態で口を閉ざして、保健室に誘導されて置き去りにされた…
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