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「ねぇ優斗君」
「はい」
「優斗君は就職しないの?」
痛いところを突かれる俺。
なんといってももう二十歳。別に学校へ通っているわけではないし、コンビニバイト以外に何もしてない。
なおかつ一人暮らしでボロアパートの生活を続けていた。
でっかい夢をぶら下げて飛び出してきた都会。
想像以上におもしろくない、冷たい場所だった。
「まだわかんないっすね。しばらくはあそこでバイトする予定ですが…。静流さんはどうなんですか?」
「え?私?そうだね、私はもう少ししたら辞める予定」
(ガーン)
「ほ、ホントですか!?どうして?」
「学生だもん。就活ってやつだよ」
さよなら俺のコンビニ生活。
「こっから出てくって事ですか?」
「そうだね、多分」
その笑顔はどこか物悲しそうであった。
コンビニから数分間二人で歩き続けて分岐点へと到着する。
「ここでお別れだね」
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