一話 え?喋る猫?

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「あ~疲れたぁ~」 「お疲れ様、優斗(ゆうと)君」 「あ、お疲れ様っす静流(しずる)さん!」 「今日も大変だったね」 「そうですね」 俺は今日もバイトを終える。 コンビニのバイトだ。 コンビニのバイトは思っていた以上に大変なもので、俺はいつもやる気がない。 が、同じバイトの静流さんが可愛くて、それが楽しみで毎日バイトを頑張っていた。 その日もそんな日常の一ページに過ぎなかったはずなのだが…そういうわけにもいかなかった。 空は珍しく綺麗な夕焼け。 思わず柄にもなく俺はそんな空を見上げていた。 午後六時。夏場なので日は長い。 「優斗君、一緒に帰る?」 「え…あ、はい是非!」 コンビニを出た駐車場で不意に静流さんからの誘いを受ける。 俺の顔は相当にやついていただろう。 俺のアパートと静流さんのアパートはそんなに離れた場所にあるわけじゃない。
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