桜の行く末

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─屋上─ 姫「茅咲…わからなくはないけど…もう少し考えて行動を─…」 茅「落ち着けるわけないでしょ!?姫がいないなんて考えらんないんだもん…」 先程の威勢はどこにいったのか茅咲はシュンと言う言葉が似合う程落ち込んで、今にも泣きそうになっている。 姫「茅咲…」 茅「…あたし…ここに編入する!」 姫「なっ…!??は!??」 あまりにも突拍子がなさすぎてさすがの姫咲でも驚きをかくせなかった。 茅「…だって~…」 姫「…フッ。…ハァまったく。言い出したら聞かないんだもんね…待ってるよ。茅咲。」 姫咲は一瞬綺麗な笑みを漏らして呆れた後、穏やかな顔で茅咲にそう告げた。 茅「ひめ~~……!」 茅咲はあまりにも嬉しかったのか姫咲に抱き着き泣き出した。姫咲はそれを受け止め微笑みながら宥めていた。 茅「あ!そうだ!!!」 泣いていたかと思えばすぐこれだと言わんばかりの顔して姫咲は問う─… 姫「どうしたの?」 茅「煌王とは関わったら駄目だよ!??」 姫「???」 ─さっきも出てきた名だな… 茅「姫がごく普通の女子高生として暮らせるなら問題ない…でも…」 姫「茅咲!!!」 姫咲では考えられないような大声で茅咲が言いかけたそれを制する。 茅「…!…ごめん」 姫「後で詳しく聞く。とりあえず戻ろう。」 そう言うと茅咲を屋上から出るように促す。姫咲は茅咲が見ていない、その一瞬をついてフッと振り返り視線を向け屋上を後にした。 その視線の先には─… 可「…気づいてたな」 可威と呼ばれていた生徒会の一人がいた。 可「…フッ。楽しくなりそうだ。」 そう笑うとゴロリと後ろに倒れそのまま眠りに入る。 .
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