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キ~ンコ~ンカ~ンコ~ン(X2)
「ハァ~。なんとか間に合った。」
教室のドアを開けながら、呼吸を整える。
「あれ?よく間に合ったね?」
人言のように自転車泥棒は言った。
ブチッ
その言葉に頭の何かの線が切れる。(多分生命線)
「誰のせいだと思ってんのよ!!」
手に持っていたバックをその自転車泥棒に投げつける。(本日二回目)
パシッ
私の怒りのこもったバックは呆気なく取られてしまった。
「まぁまぁ。そんな怒んなって。せっかくのかわいい顔がダイナシだぞ」
誰だよ...朝から萎えるって言った奴。
私はそいつの隣の席に座りながら、
「もぉ~。あんたのせいで遅刻しそうになったんだからね!」
あっさり取られてしまったバックを奪え返し、バックの中に入っていた教科書達を机にしまう。
「いやぁ~。俺も遅刻しそうだったから、そんな時にお前の自転車が『私に乗って』って聞こえて....いやぁ~。
涼子遅刻しないで本当によかったなぁ~。」
諒馬は私の背中を軽く二回叩きながら、阿保話をした。
本当にコイツだけは許せない。
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