超科学研究室・東京領

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~一時間前~ 「難攻不落。絶対城壁。常時A◯フィールド。鉄壁のディス◯ーションフィールド。風◯結界…数々の異名を取ってきた絶対都市…いや、研究室か…難攻不落のわりには…いけんじゃねーか?」 目の前には壁。 但し、高さは2m程度で厚さも薄そうだ。 突風が吹く。 肩を越し、腰まで伸びゴムで一つにまとめ括った黒髪がなびく。 上体も突風に少し揺らぎ、ゴツくはないが華奢とは言えないぐらいに張り出した肩が見える。 男だ。 とやっとそこで見分けることが出来る。 「まぁ、いい。取りあえずは入らないけりゃ話にならん。許嫁なんざいらねーのにな」 と数メートル先にある管理室に向かう。 「御邪魔する」 入る。 しかし、無人。 いや、正確には人影はある、が人ではない。 「………侵入者と666―D(オーシックス‐デルタ)は判断致します。」 ジャギンという音と共に組み立てられたガトリングガンを両腕に逆手持ちにこちらに向けてくるロボット。 首もとを見れば明白だ。 他の部分は服で見えないが首だけは覆ってないため頭部との接着がよく分かる。 だが、そんなことより優先すべきことは――― 「いやいや、待て待て!侵入者だが侵入者じゃないぞ?」 シンプルだが映える装飾を付けたヴィクトリアンメイドは、ガトリングガンの引き金に掛けていた指を外し、 「支離滅裂だと666―Dは判断します。知能障害の疑いがあると666―Dは判断し射殺を断念、かつ警戒に入ります。自己称賛システムを起動します。666―Dは偉い子偉い子」 でも、狙いは付けたままである。 「………俺、知能障害なんかないぜ?」 「では撃ちます」 指を掛け直す。 「究極の二択かよ!それよりオマエのでよっぽど支離滅裂な発言だわ!!!」 「………自己システムにスキャンを掛けましたが悪性プログラム、ブラックボックス、システム障害は見当たりませんでした。666―Dは正常です。では、撃ちます」
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