闇が泣いた

7/7
前へ
/116ページ
次へ
ああ、だって 君の声は僕に届きはしないし 僕の声だって届きはしない 変わっていくのを咎めることなど、誰も出来はしないし、そんな権利最初から持ち合わせちゃいない。 変われば何かが失われるし、変わって失うものなんてたいしたことじゃないと思っているのか。 初めから僕には悲しむ権利も、嘆く権利もありはしなくて、過去を認めることが出来るのは、恵まれていたからに過ぎない。 認めるのを拒むほどの過去を持つ人を見て、さめざめとそう思った。 この心は何処までも最低だ。 (終幕、故に哂う)
/116ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加