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俺がお前と出会ったのは粉雪の舞う季節だった。
あの日、仕事の帰り道、寒さに震えながら俺は俯いた。
ふと雪の上に目をやると、そこには鮮やかな赤が点々と花のように咲き、道を作っていた。
『血…?』
俺はそれに導かれるように古びた公園へと足を踏み入れた。
赤の道は土管型の遊具まで途切れる事なく続いていた。
ゆっくりと近付き、そっと中を覗き込むと、そこには、周りの白とは正反対の黒がぐったりと横たわっていた。
「猫…?うわ…酷い傷…」
死んでるのか…?と思ったけれど、俺が言葉を発すると同時にそれは気怠げに俺を見上げてきた。
『あ…生きてた…』
そう思うと俺は何故か軽い安堵をおぼた。
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