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それからというもの、週に一度はその公園に行くようになっていた。
一度面倒を見たからには最後まで見るべきだ。なんていうのは自分に都合のいいただの口実にすぎない。
実際のところ、単に俺がソイツに会いたかった…ただそれだけなのだ。
ただ自分としてはそれを認めたくなかった。
もし、認めてしまえば、俺はコイツを手放したくなくなってしまう。
でもコイツをずっと手元に置いて置く事は俺には出来ない。
俺がどれだけ望もうと、俺は"猫"を傍には置いてやれない。
だから過剰に執着しないように俺は俺自身に枷をつけた。
本当は毎日でも会いたい…でも一週間に一度しか行かなかったのは俺の枷だ。
一度面倒を見てしまったからという義務的思考も、一つの俺の枷だった。
お前の怪我が治った頃、お前は俺をお前の住家へと連れていった。
ニャアニャア鳴きつつ引っ張って行かれた先には、見覚えのあるタオルが大事そうに置かれていた。
大事にしてるんだとばかりに笑って見上げてくるお前を見ると、俺の内からえもいわれぬ愛しさが込み上げてきた。
ぁあ…お前は余りに無防備に…余りに純粋に…余り簡単に俺の枷を破る。
擦り寄る身の温かさが…見つめる瞳の寂しさが…呟く声の尊さが…お前という存在の純粋さが…こんなにも俺を駆り立てる。
俺はそっとお前を撫でて抱き上げ、その漆黒の体を強く抱いた。
やっぱり…俺はお前を手放せない…。
それから、俺は頻繁にお前に会いに行くようになった。
俺に擦り寄ってくるお前が…抱き上げたときの温かさが…ただただ愛しかった。
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