序章

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その時、王妃様のお部屋から、微かな、しかし力強い、産声が聞こえてきたのです。   そう、王様やお城の人たちは、この時をずっと待っていたのでした。   大喜びで王妃様のお部屋に入ろうとする王様、しかし、王妃様についていた医師が制止しました。   「陛下、お待ちくださいませ。まだ入ってはなりませぬ。王妃様のお産みになるお子は、お一人ではございません…。」   医師の言葉に、ただ唖然とする王様。   そして…   再び、先ほどとは違う、今度はどこか弱々しい産声が、響いたのでした…。  
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