1人が本棚に入れています
本棚に追加
「お前にはいつも笑ってて欲しい。そして、その笑顔が俺に向いていてくれれば尚更言う事ないよ。」
雄輔は私に向かって『お前』と呼ぶ事はない。そう呼ぶ時はいつも真剣に私の事を想ってくれてる時だ。
「お前が学校を卒業したら結婚しよう。」
『このプロポーズは冗談じゃない。』
そう思えた瞬間、胸の奥から温かいものが次から次へと込み上げて来て、私は嗚咽した。
「もう泣き止めよ。泣かしたみたいだろ?」
雄輔は、また泣き出した私を困った顔をして覗き込んだ。
「泣かしたじゃない~。」
雄輔は左手で私の肩を抱き、右手で手を繋ぎ、囁くように言った。
「帰ろうー」
最初のコメントを投稿しよう!