ー地獄行きの赤い切符ー

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「お前にはいつも笑ってて欲しい。そして、その笑顔が俺に向いていてくれれば尚更言う事ないよ。」 雄輔は私に向かって『お前』と呼ぶ事はない。そう呼ぶ時はいつも真剣に私の事を想ってくれてる時だ。 「お前が学校を卒業したら結婚しよう。」 『このプロポーズは冗談じゃない。』 そう思えた瞬間、胸の奥から温かいものが次から次へと込み上げて来て、私は嗚咽した。 「もう泣き止めよ。泣かしたみたいだろ?」 雄輔は、また泣き出した私を困った顔をして覗き込んだ。 「泣かしたじゃない~。」 雄輔は左手で私の肩を抱き、右手で手を繋ぎ、囁くように言った。 「帰ろうー」  
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