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さぁ、この角を曲がって3軒目が雄輔の家。私の家はその隣。
「寄ってくだろ?」
そう言った雄輔を見た時、本当に一瞬だが雄輔の指輪が微かに光り、姿が霞んで見えた気がした…。
その時は疲れているのかと、少しも気に留めなかった。
「うん…」
そんな話をしながら角を曲がる私達の前に人影が…。
そこには自衛隊の軍服を着た人が、敬礼をして去って行く姿があった。
ー雄輔の家だー。
何事かと2人は家の前まで走った。
玄関先には雄輔の両親の姿があり、雄輔と私に気付いた父親は顔を背け、母親は泣き崩れた…。
泣いている母親の手には、赤い紙のようなものが握られていた…。
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