飼い主様①

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「珠希。何をやっているの?」  背後からクラスメートの一人が話しかけてきた。  『桂木さん』以外で私を呼ぶクラスメートを考えてみた。  正直、このクラスに仲の良い人はいない。  仲良く付き合える人がいないと言うべきなのかな?  みんな個性が強いというか、レベルが高いというか・・・。  『デザイナー』という肩書に憧れて、隣の桜野市にある私立高校のデザイン科へ入学した。  けれどこれが以外と・・・イヤイヤ。かなり間違いだった。  入学して一ヶ月も経たないうちに、自分には場違いな場所なんだと理解してしまった。
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