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「あら、かわいい。やっと首輪着けたのね。そうよね。最近あちこち出歩いてなかなか帰って来ないからずっと心配していたのよね」
「違う!首輪着けたの私じゃないよ。ここよく見てよ!!」
呑気な母を急かすように、私は首輪に書かれた文字を見せた。
「・・・名前変えたの?」
「まちこさぁ~ん。どうして、今更名前を変えないといけないのよ」
別に継母な訳ではない。
お嬢様育ちの母は、時々ちょっとテンポが違う。
そんな時はつい『真知子さん』と名前で呼んでしまう。
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