序章

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「あ、神原ッ!」   校門で教師に呼ばれたが繭は気にしない。     「先生おはようございま~す」 繭の後ろから依真が挨拶をする。   「あ、長谷河もかッ!」     教師が追い掛ける前に二人は校門を通過している。       依真の自転車を駐輪場に置いて、二人は教室に向かう。 「依真、今日もありがとね」   「そんなお礼なんていいよォ…いつも漕ぐのは、まゆだし。お互い様だよ」 依真は、顔の前で両手をぶんぶん振る。    
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