序章

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        「依真、急ご。HR始まる」 「あ、うんっ」           ―――   依真…   わたしは…     ――― 「まゆ、どしたのー?ボーっとして」   「うわッ!」     「もう、放課後だよ?今日は一日ボーッとしてたねぇ…」   「なんだ、依真かぁ…」       「まさか恋患い?!」 「っ…!」   繭は、言葉を失う。 「え?図星?うちのクラス?山田君とか?あ、でもあの子固そうよね…」 依真は、一人で予想している。         ―エマダヨ…   「わ、たし帰るねッ…」 繭は依真を置いて教室を飛び出した。     繭の足は自然と屋上に向かっていた。    
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