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「...居ないっ!」
いくら捜しても猫はどこにも居ない。
「あれだけ車から離れなかったのに...」
偶然かもしれない。
だが,あの時間あの場所に猫が居てくれたおかげで助かったのは事実。
それから莉奈は,
「ありがとう」
毎朝御礼を言いながら,車の側に猫まんまを置く。
あれから一度も姿を見る事はないが,
「あ~っ!今日も来てくれたんだ♪」
夕方帰宅すると猫まんまは必ず無くなっている。
今は見えない車上の猫。
だが,莉奈の目には今でも車の上で寝転がる猫の姿が焼き付いている。
ただ...
出会った時と違うのは,その猫は微笑んでいて...
猫アレルギーは相変わらずだが...
「いつか絶対抱きしめてやるからね♪」
猫が大好きに...
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