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チュンチュン――――
「もう朝か…」
結局昨日は一睡も出来なかった。
きっとまたすぐ
仲直り出来るよね…?
私はそう信じて
友達と遊んだ。
帰宅して、良輔に電話した。
プルルル…プルルル…カチャ
「―――もしもし…」
良輔の声が聞こえた。
「昨日の話だけど」
別れるなんてある訳ないよね
「――――別れよう、俺達。」
心臓が一瞬止まった気がした。
「――――はッ?ぇ……?意味わかんないんだけど………別れる…??」
嫌、嫌だよ…
絶対別れたくない。
「…別れよう、俺達こんなんじゃ…喧嘩ばっかだし…栞が泣くのん、もう嫌なんだよ」
別れようって
言われた方が泣くんだよ…?
「―――いっ!嫌嫌…!!嫌だぁぁ」
涙が洪水のように溢れていく。
「わかってくれよ………栞…もう無理なんだよ」
もう我が儘ゆわないから
そんな事言わないで……
「――悪いとこ直すから…嫌だよ、別れたくないよ……グズッ……もう泣かないから」
引き止めなきゃ
嫌だよ別れるなんて…―――
「無理だよ」
何回私が説得しても
折れない良輔…――
「―――好きじゃなくなった。もう疲れた」
ついには、冷たい声で
呟いた良輔。
「好…きじゃなくていい!それでいいから…お願い付き合っててょお…!!」
好きじゃなくていい…!!
好きじゃなくていいから………
「―――わかった、でも条件がある。」
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