若い医師達

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若い医師達

二人の整形外科医がいた、チョビ髭を生やした「チョビ」と「○崎医師」。 二人は若かった。医師になれた事が嬉しくて誇らしくてたまらない人たち。 チョビは「コンビニ行ってくるわ」と嬉しそうに白衣で出かけていく。 彼は代々医師家系のサラブレッド、皆には嫌われていたがちょっぴりおバカで可愛げがあった。 ○崎医師は初めて診察につく新人秘書にこう言った。 「おまえら時給なんぼで働いてんの?俺なんか夜診だけで〇万円やで、すごいやろ、おまえらとは違うやろ?」 秘書も若かったので言い返した、「いくらお金をいただくかよりもその時間内にどれだけ誠心誠意頑張ったかで価値は決まると思います。」                     他の秘書達は医師に意見した新人秘書に青ざめたが私は心から拍手を送った。 今まで「先生様」扱いされてきた〇崎医師も初めてのタイプに驚きそれ以来俺様的態度をとらなくなった。            意見した秘書も当時を振り返り「みんなみたいに黙って聞き流しておけばもっと上手く生きられたのにね」と笑う。                    そんな彼女も寿退社し家庭におさまった。 夫の職業は…医師である。            この夫婦はまた話の色々なところに登場するので頭の端っこにでも入れておいてほしい。
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